わずか6週間で、Digital Adoption CenterチームはWalkMeの基礎を習得しました。人事チームの協力のもと、15の主要なビジネスプロセスを洗い出し、WalkMeエディタを設定、そしてソリューションを開発し、次の導入にちょうど間に合わせました。次のSuccessFactorsの展開(ロールアウト)は、目覚ましい成功を収めました。タスク完了率は200%上昇し、SAP SuccessFactorsの社内NPSスコアは40ポイント増加しました。WalkMeはSuccessFactorsのチェンジマネジメント戦略に不可欠な要素となりました。この最初の取り組みにおける想定外の成果の一つとして、ネスレチームは2021年のConstellation Research Supernova Future of Work Awardを受賞しました。
この考え方のもと、Digital Adoption Centerチームは2020年を通じてSuccessFactorsの様々なモジュールへと展開を続けました。またWalkMe Insightsを熱心に活用し、ユーザージャーニーの分析、透明性の確保、目標設定、そしてデジタルアダプションプロジェクトのためのKPIフレームワーク作成を行いました。データファーストの運用モデルを採用することで、WalkMeが組織にもたらす価値を測定することがより容易になりました。
SuccessFactorsでの成功を受け、他のITプロダクトマネージャーたちもWalkMeの利用に関心を持つようになりました。数回の認知度向上セッションやソリューションデモを経て、30名以上のITプロダクトマネージャーが2021年のプロジェクトへの参加を決定しました。これが、全社ライセンスのビジネスケース(投資対効果)を確立し、ITテクノロジースタック全体にWalkMeを拡大する後押しとなりました。
「WalkMeによるデジタルアダプションを導入して以来、我々IT組織はビジネスを助け、かつユーザーを強く意識した方法でアプリケーションやプロセスの変更に機敏かつ迅速に対応することが容易になりました」とネスレ社のデジタルアダプション担当のITプロダクトマネージャー、パトリック・フュルドナー氏は述べています。
これらの取り組みの結果として、DAPプログラムは以下の成果を上げています。
- 過去12ヶ月間で、推定3,000万ドル以上の財務的生産性向上
- 150万時間以上の生産性時間をビジネスに還元
さらに、WalkMe Insightsの分析機能とITプロダクトマネージャーからの証言は、特定のアプリケーションやプロセスにおいて、以下のような非常に有望な結果を示しています。
- トレーニングの必要性を50%削減
- ビジネスクリティカルなアプリのタスク完了率が250%以上向上
- サポートコールが93%減少
ネスレがWalkMeをSuccessFactors以外にも拡大した一例が、新メンバーの採用からオンボーディングまでを網羅する、エンドツーエンドの人事プロセスです。これは16のシステムと多くのワークフローで構成される、大規模で複雑なビジネスプロセスです。これらのワークフローは、従来、測定と改善が困難でした。
ネスレはWalkMeを活用して、ビジネスプロセスの定着度を測定し、自動化されたステップでプロセスを合理化し、データ検証機能で「初回での正しい入力」を増やし、そしてSmart Walk-Thrus(スマートウォークスルー)とSmartTipsを随所に配置することで、優れたユーザー体験を提供しています。さらに、人事ナレッジベースへのリンクもあり、文脈に応じたナレッジ記事を提供しています。
新入社員やプロセスを管理する担当者からのフィードバックは、非常に素晴らしいものでした。特に自動化は、ワークフローを簡素化し、従業員に貴重な時間を取り戻させることで、最大の影響をもたらしました。新入社員はシステム通知によってエンゲージメントが維持され、WalkMe Workstationから直接オンボーディングのタスクリストを簡単に完了できます。そして、これらの改善の証拠としてオンボーディング関連のサポートチケットが70%減少しました。
チームはまた、安全なAIの導入を推進するためにもWalkMeを使用しています。例えば、ネスレのDACチームはChatGPTと、社内のコンプライアンスに準拠したバージョン(NestGPT)向けにデジタルアダプションソリューションを導入し、ユーザーにサービスの利用が個人目的かビジネス目的かを選択するよう促しました。ユーザーが「個人」を選択すると、一連のSmartTipsやShoutOutsによって、いかなる個人情報も共有しないよう注意喚起されます。ユーザーが「ビジネス」を選択すると、ネスレのプライベート版に誘導されます。そこには従業員がテクノロジーを最大限に活用できるよう、ユーザーの役割に基づいた優れたプロンプトを作成するためのガイダンスも含まれています。